Running Symmetryとは?
Running Symmetryとは、走行時に右と左足にかかる負荷のバランスを測定する指標です。
オープンフィールドでは、Running Symmetryは、各イベントの詳細な分析を行うこととセッション全体でのRunning Symmetryの分析も出来るようになっています。
Running Imbalance %が、- x%な場合には負荷がより左に掛かっていることを示します(x%がその度合い)。
Running Imbalance %が、+ x%な場合には負荷がより右に掛かっていることを示します(x%がその度合い)。
現場での応用:
- リハビリ - リハビリ過程での選手の変化(改善)を確認する。
- 復帰の目処 - 選手の怪我からの復帰の目処を測る指標として使用する。
- 選手のスクリーニング- Running Symmetryを週毎で使用し、走行時の変化を追跡する。
Running Symmetryデータの信頼性
Running Symmetryの正確性を保つためにデータの質がとても重要となります。データの質を担保するには、下記の要素が重要となります:
- デバイスがタイトにフィット - デバイスが体に密着し、ポケット内などで揺れていないか確認すること。
- 走行時の表面 - 平らな表面以外での走行を行なった場合には、データが影響することがあります。同じ結果を得るには、同じ表面での走行が必要となります。
- 直線的な走行 - 直線的な走行を行うことにより、左右の対称性を保つことができます。一貫したデータを取得するには、直線的な走行が必要となります。
- 一定スピード - 過度な加速や減速運動は、一般的に左右非対称な動きとされています。これらのイベントを取り除き、出来るだけ一定スピードでの走行下のデータ分析が必要となります。
Running Symmetryの閾値
Running Symmetryは、最低走行スピードと最低フットストライク(足の連続衝撃)回数が満たされた場合のみ計測されます。よって、計測を行うには、全ての足の衝撃が最低走行スピード以上で行なったこと、そして足の連続衝撃回数が最低回数を満たしていることが必要となります。
例を挙げると、Running Symmetryはデバイスが8度以上の連続した足の衝撃を3.3m/s(11.9km/h)以上のスピードで記録した際に計測されます(初期設定で、最低スピードの閾値が3.3m/s、足の連続衝撃回数は8度となっております)。
こちらの最低速度と最低連続衝撃回数の設定をクラウドで行うには:
- クラウドへログイン。
- Settings(設定) -> Teams(チーム)
- 'Running Symmetry - Minimum Speed Threshold'(Running Symmetry - 最低走行スピード)と'Running Symmetry - Minimum Number of Consecutive Footstrikes(Running Symmetry - 足の最低連続衝撃回数)'が見つかるまでスクロールします。これらは、先ほど触れました通り、初期では3.3m/sと8回と設定されています。
- Save Changes(保存) - 'Use Running Symmetry in Indoor Mode'へ、チェックを入れた場合にはインドアでも速度計算なしで計測を行うことが出来ます。ただ、インドアでの信頼性は位置情報を使用したデータと比較しますと減少します。
- オープンフィールドコンソールにてFast Syncを行い、コンソールへ変更を適用します。
Running Symmetryの分析
Running Symmetryの分析はクラウド上での分析に加え、コンソール内のEvents/Efforts表から行うことも出来ます。
Running Symmetryデータの処理と分析を行うために:
- Openfieldのコンソールにて、練習後デバイスからのデータのダウンロードとプロセスを行います。過去データの分析を行いたい場合には、 Data Transferタブにて、データの再処理(Reprocess:Reprocessing Raw Files)を行う必要があります。
- ステップ1で、プロセスされたファイルのアクティビティを開きます。
- コンソールのダッシュボードの空白にて、右クリック > New Widget > Events / Efforts > 'Running Symmetry'を選択します。
- 初期設定では、こちらの表にて表示されるRunning Symmetryデータはクラウド上のデータと全く同じものとなります。
- こちらの設定の変更を望む場合には、Minimum Speed(最小スピード)とMinimum Footstrikes(最小フットストライク数)を変更することで、表に変更が適用されデータが表示されます。こちらの設定変更は、あくまでコンソールの表での設定となりますので、クラウドへの設定変更や以前同期されたデータの設定には変更は適用されません(クラウド > Settings > Teamにて行われた設定が、クラウド上では使用されます)。
- Fast Syncを行い、クラウドへデータを同期します。
- OpenFieldクラウドへログインします。
- クラウドのダッシュボードにて、新しいウィジェットを作成します。表・グラフの設定 > Parametersにて、Running Symmetry関連の指標の選択を行います。
- 表・グラフにて、Running Symmetryデータの確認を行います。
Running Symmetry指標と定義
下記のRunning Symmetry指標が分析可能です:
- Running Imbalance (%) - Running Symmetryイベント中の左右の足の平均的な負荷差異%。マイナス値は、左足への荷重が大きくなっていることを記します(xの値が走行時の不均衡値)。プラス値は右足への負荷が高くなっていることを表します。
- Footstrikes - Running Symmetryイベント中に起こったフットストライク数(最低基準を満たしたRunning Symmetryのみ)
- Running Deviation - 直線走行時の偏差%
- Running Series # - Running Symmetryの合計イベント回数